医療コラム

しんどい時の対処法!元気回復行動プランを知っておこう!

からだやこころが疲れたり、落ち込んだりしんどくなった時、抜け出そうとしてもなかなかそこから抜け出せないことがあると思います。

そんなピンチから抜け出すのに役立つ考え方の1つである「元気回復行動プラン」、ここではその中でも、プラン実行に必要な「元気に役立つ道具箱」についてご紹介します。

元気回復行動プランとは?

元気回復行動プランとは、WRAP(Wellness Recovery Action Plan)、通称「ラップ」と呼ばれるもので、アメリカのメアリー・エレン・コープランド氏を中心とした精神障害者の当事者グループによって作られました。

 

プランには、日常生活を調子よく維持するための健康のメンテナンスにつながるものから、調子を崩した時に対処するためのものまでいくつかありますが、それらのプランを実行するためのAction・行動を集めたものが「元気に役立つ道具箱」です。

 

当院精神科デイケアの心理教育では、WRAPについて紹介・情報提供をする際に、グループの参加者同士で意見を出し合いながら、道具箱に入れておく元気に役立つ行動について考えています。

元気に役立つ道具箱の中身は?

それでは、元気に役立つ道具箱の中をのぞいてみましょう。

例えばその中身は、

・横になってみる

・好きな音楽を聞いてみる

・お茶を飲んだり、おいしいものを食べてみる

・マッサージをする、してもらう

・アロマセラピーで癒される

・お風呂にゆっくりつかる

・ストレッチや散歩など、からだを動かしてみる。

・しんどくなる場所から離れる、落ち着ける場所へ移動する。

・誰かに話を聞いてもらう

といったもので、もしかすると体や心がしんどい時に、あまり意識せず自然とやっているものもあるかもしれません。どれが役立つかは人やその人の置かれた状況によっても異なります。

道具箱が目的達成のために役立つモノを入れていつでも取り出して使えるようにしておくのと同じ発想で、元気になるために役立つ物や行動を普段から集めておくようにしましょう。

できそうな行動をノートに書いて整理しておけば、それがあなたにとっての道具箱になります。

ノートに勇気づけられる言葉を記したり、見たら癒されそうな写真を貼り付けて、いつでも取り出せるようにしておくのもおすすめです。

実際に箱を用意し、ノートと共に好きなお菓子やワクワクするようなものを入れておくのも良いでしょう。

箱の中に、頓服などのお薬を常備しておくこともできます。

まとめ

元気に役立つモノやコトはたくさんあればあるほど、しんどくなった時の選択の幅がそれだけ広がります。

道具箱の中身は、あなた自身が役立つと考えたものを自由に入れて構いません。

あなただけのオリジナルな道具箱を用意してみて下さい。

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