多職種連携で手厚くサポート!デイケアでの専門職の役割とは
当院のデイケアは、精神科病院のデイケアとして、精神科医療の立場から精神科医療を必要とする方の通所での精神科リハビリテーションを提供しています。
当院デイケアの専門職には、看護師・介護福祉士・作業療法士・精神保健福祉士・ケアサポーターがおり、各職種の役割・強みを生かした多職種連携により地域での健康的な生活を送れるよう支援しています。
各専門職の役割・強みについて
それぞれの職種の役割やお手伝いできる事柄について、ご説明いたします。
作業療法士
作業療法の作業とは、食べること、トイレに行くこと、趣味活動や遊ぶことなど日常生活
に関係する全ての活動をさしています。
デイケアでは、ご本人の好きなこと、昔よくやっていたこと、興味のあることをお聞きした上で今の心身の状態に合わせて「できること」を増やせるように関わっています。
そのご様子から一人一人に応じた在宅の生活、過ごし方について提案させていただきます。
作業を通して得られる効果
・意欲を高めて自主的に過ごせるようになること
・他者との交流を楽しんで行えること
・役割作業に取り組むことで達成感を感じること
・人がいる場で過ごす安心感
・その人らしさを発揮すること
など
作業を通して効果を得ていくためにできること
1)1人1人に合わせた個人活動の提案・提供をいたします。
2)機能維持・向上を目指したグループ活動の企画・運営をいたします。
3)残存能力を発揮できる環境の設定とかかわりを持ちます。
精神保健福祉士(相談員)の役割
精神保健福祉士は、ご本人及びご家族や関係機関からのご相談を受け付けています。
ご相談に応じ、福祉サービスや制度等の情報提供、生活環境の調整などを行い、ご本人らしく安心して生活を送っていただけるよう支援しています。
主な支援内容
1)デイケア利用に関する相談
ご本人の希望や利用上の課題を整理・調整し、安心してサービスを受けられるようにします。
2)様々なサービス利用に関する支援/情報提供
適切な情報提供や連絡調整を行い、必要なサービスが利用できるようにします。
3)ご家族への支援
疾患/障害や生活問題と向き合い、不安や葛藤を経験しているご家族の支援を行います。
看護師の役割
デイケアでの看護師の役割は、通所時のご本人の健康管理だけでなく、デイケア内の多職種との連携や地域のケアマネジャー、訪問看護の看護師、施設スタッフなどとの連携により、ご本人やご家族が健康的な生活を継続できるように支援しています。
主な支援内容
1)体調管理と健康指導
体温、血圧、食事量、水分量、排泄状況、睡眠状況、全身の観察(顔色・むくみ・打ち身・傷の有無)の観察を行い異常の早期発見につとめます。
また、体調や症状に合わせたケアを提供します。
2)お薬の管理
服薬指導・服薬介助を行います。
3)診察の介助
ご家庭、施設のご様子と症状を把握し、適切な治療が継続できるようサポートします。
4)当院への入院治療のサポート
在宅や施設で生活が困難となった場合に主治医、治療病棟スタッフと連携し、適切な治療を提供します。
介護福祉士の役割
デイケアでの介護福祉士は、通所での関わりにより歩行・排泄・入浴・食事など、ご本人がその人らしく活き活きと過ごしていただけるお手伝いをしています。
また、プログラム提供場面では、体操・ゲーム・カラオケを通じた対話により、身体面・精神面の変化にいち早く気付き多職種と連携対応できるように関わることが役割となっています。
そして、ご本人に「一日楽しかった」と言っていただけるように、ご本人・スタッフ共に笑顔で過ごせることを大切にしています。
ケアサポーターの役割
ケアサポーターはデイケア内で各専門職の指導の下で、ご本人が安心・安全に楽しく活き活きと通所できるようお手伝いをさせていただきます。
まとめ
当法人のデイケアでは、精神科医である主治医の指示のもと、通所での精神科リハビリテーションを提供しています。
ご本人が健康的な生活を送ることができることを目標に、精神科医療の立場から各専門職は各々の役割や強みを活かして、通所により安心できる日中の活動場所や居場所づくりに取り組んでいます。
また、法人内外の多職種・他機関やご家族との連携により、きめ細やかな支援に努めています。